うめざわ塾では高校入試が近付くにつれ、中3生は手を離されてゆく。
手取り足取り、おんぶにだっこで勉強を進めていく、
これはどう考えても「受験生」ではないから。
しかし「塾」と言えば、その「手取り足取り」や「おんぶにだっこ」を求められている、
お金を払ってでもそうしてほしいと思われている、そんな傾向も無きにしも非ず。
それは「志望校合格」という悲願達成のためであるが、
果たして悲願を達成させた後はどうなるか。
「自分の頭で考えろ」と、一昔前の比にならないくらい頻繁に言われるようになった。
AIがそれをさらに加速させた感もある。
AIに仕事を奪われるぞ、AIに支配されるぞ、と。
そんな時代の中で、お金を払ってでもおんぶにだっこで志望校合格、というのはつまり
金で自分の頭で考えない人間を買う、ということにならないだろうか。
「いい高校がいい大学に、いい大学が会社に、そしていい生活に連れてってくれる」という旧き良き時代の感覚が未だに根深く残っている、という風にも取れる。
国際化とネットの普及で実力がモノを言う時代になって久しいというのに。
(そもそも「いい高校」でも「いい大学」に行けるのは、よくて半分以上、普通に1/3以上に居ないといけなくて、
つまり「いい高校」に行った半数以上は「いい大学」には行けない、という事実ありけり)
こうやってアレコレ考えると
手取り足取り・おんぶにだっこの指導の危うさがドンドン顕わになっていく。
眼前の「志望校合格」という悲願達成のため、手取り足取り手厚い指導に追い金バンザイするのはいかに?
(【塾】という産業がそうやって悩める保護者様方からお金をチューチュー吸い取ってここまで大きくなってきた、という事実ぞありける)