うめ「ちっこいクリアファイルないー?」
ナオちゃん先生「A5の?重宝するやろ(^^)」
中学生の漢字読みミスとして上位にくる「重宝(○:ちょうほう、✕:じゅうほう)」
※「じゅうほう」と読むこともあるが、その場合は「大切な宝」という意味のみを指す
※「便利なもの/こと」を指す場合は「ちょうほう」と読む
※「ちょうほう」は「大切な宝」の意味も含む
→つまり、「この道具はとても重宝する」の場合は「ちょうほう」じゃないとペケ
さて、漢字学習≒語彙習得と考えた時
重宝:ちょうほう
ということだけ習ったらOKだろうか。
例えば小学一年生は
「おおきな」は「大きな」と書くんだよ
「き」は「木」と書くんだよ
だから「おおきなき」は「大きな木」だね
と習って、脳内で「おおきいもの」「き」「おおきなき」を想像するんじゃないだろうか。
脳内に「おおきなき」があって初めて、
その子にとって「大きな木」という文字列が意味を持つ=語彙習得
となるんじゃないだろうか。
「重宝」に話を戻すと、
「このとうぐはちょうほうするわね」
というフレーズに耳慣れしていて、
会話や、その流れから「なんとなく、役に立つとかそういう意味かな」と頭にある状態で
重宝:ちょうほう
と習い、
「あー。便利とかの意味で母ちゃんが言ってたやつね」
と、記憶・経験と知識が重なってようやく、
語彙習得
となるんじゃないか。
つまり、
それまでに何を聞いて(聞かされて)きたかによって、
単なる読みの習得になるか
語彙習得になるか、
それが分かれていくんだと思う。
だから、お家でたくさんの言葉を、耳慣れするくらいにしつこく使っていったら、
語彙はスッと入っていくんじゃなかろうか。