
人の能力と自信の関係を分かりやすく表したもので有名なのが「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれるもの。
ざっと解説すると
①馬鹿の山 :最初は、能力が低いくせに世間知らずなおかげでやたら自信があるが、
②絶望の谷 :すぐに自分の至らなさを痛感し、一気に自信を失う。
③啓蒙の坂 :そこで腐らず、自分の能力不足と向き合って努力を始めると徐々に自身が回復し
④継続の大地:自分の能力を正確に把握し、あるべき行動を取れるようになる。
こんな感じ。
例を挙げると
たとえば、高学歴の頭デッカチな新入社員がいたとする。
大した社会経験もないくせにやたらと自信に満ち満ちていて、少しデカい態度が目につく。
しばらくして大きな仕事を任されるも、知識と経験の不足から鮮やかに失敗、当初の自信有り有りな姿はどこえやら。
しかしそこでめげずに、コツコツと勉強しながら日々の業務に励んでいるうちに、自信と信頼を集めていき、
入社10年目には後輩部下だけじゃなく先輩上司にも頼りにされる、なくてはならない存在へと成長。しかも謙虚。
てな具合。
中学生のほとんどは①馬鹿の山か、②絶望の谷にいる気がする。
中2(あるいは中3前半)までは、世間知らず故に「オレ(アタシ)、大丈夫♪」と信じて疑わない。
ところがしだいに志望校を意識し始めると、一気に絶望の谷に突き落とされる。
谷底からぬけ出す術はひとつしかなく、
すなわち、折れずに自分の能力に真摯に向き合い続けることだ。
そうすれば③啓蒙の坂を登って行け、
入試直前期には④継続の大地を歩んでいける。
個人的観測だけど、いろんな塾生たちを中1・2から(あるいは小学生から)見てきた経験だと、
大きく外れてはないと思う。
そして高校入試・合格発表で自信が一気に伸び
気付けば馬鹿の山を駆け上る。
そして1学期が終わるころには再び絶望の谷へ(笑)
再び、自分に真摯に向き合い努力を積むか、
投げ出して谷底に沈むか。
しかし努力を惜しまなければまた、啓蒙の坂から継続の大地へと進んでいけるのだ。
こんな話をしたのは、パパママに
今、我が子はどこに立っているのか?
を冷静に見極めてほしいからである。
そうすれば、明日の行動・声掛けがひとつ、レベルアップするだろうから。