
体つきも口ぶりもいっちょ前。だけど忘れちゃいけない。相手はまだ10代前半。成長期はまだ終わってない。
僕ら親は「相手が子どもだ」ってことをつい忘れてしまう。大人と同じように扱うと、こっちの心が折れちまう。
何回言えば分かんだよ!!
前も言ったじゃねぇか!!!
相手が大人ならいざ知らず、まだまだ成長途上の10代。身も心も、脳みそも未完成。だから、いっぱい食べていっぱい寝て、いっぱい笑っていっぱい勉強すればいい。忘れたなら何度でも言って聞かせればいい。いや、言って聞かせる以上に上手い方法は見つからない。
何回言っても分かんないのはアホだからじゃない。成長途上だからだ。そこを「アホだ」と切り捨てると、もうその子はこの先ずっと「アホ」の看板を背負って生きることになる。たぶん、プロとアマを分けるのはこの耐性を持っているかどうか。子どもの成長を確信して待てるか、待てずに心が折れるかのちがい。僕は何人も知ってる。子どもだった塾生が立派な大人になったのを。今のところ例外なく、みんなちゃんと大人になっている。
優しく言え、とか、キツく当たるな、とか、そんな口先だけの話じゃなくて、
この先の成長を確信して言い続けられる
これが子どもを指導する上での必須スキルだと、僕は思う。