loader image

最短距離を行くのが必ずしも早く遠くへ行けるとは限らない。

最短距離を行くのが必ずしも早く遠くへ行けるとは限らない。

「勉強を教える」というのは、言わばゴールまでの最短距離を見せ、伴走すること。

 

 

 

ゴールまでの一番近い道の存在を進む前に示し、そして走り切るまで共に進むこと。

 

 

 

 

 

確かにそうしてもらえると、他の子よりも早く進めそうだ。

 

 

 

 

早く進めるということは、その分、遠くへも進めそうだ。

 

 

 

 

 

 

残念ながらそうは問屋が卸さない。

 

 

 

 

 

 

勉強において(というかおそらく「何かを習得する」にあたっては全て)、

誰かに連れてってもらうよりも、自分自身の足で進む方が早く、遠くへ行ける。

 

 

 

 

 

なぜなら、常に誰かが傍にいるとは限らず、

誰かと一緒にやる時間よりも「一人で打ち込む」時間の方が圧倒的に長いからだ。

 

 

 

そして「連れてってもらう」ことに慣れた人は、連れてってもらうことは上手になっても、

自身で進むことは上手にはならない。

 

 

 

 

 

つまり、ふと手を離された途端に、何をしたらいいのか分からず露頭に迷う、という状態に。

 

 

 

 

 

さて、

 

 

 

では全く教えない方がいいのかと言うと、もちろんそうではない。

 

 

 

 

そんなんじゃあ、ホントに何をしたらいいのか分からず途方に暮れるのが目に見えている。

 

 

 

 

 

 

だから、将来的に「手を離す」ということを前提に、

伴走しつつも「ひとりで走る練習」を積ませてあげる。

 

 

 

ちょうど、子どもに自転車の練習をさせる時と同じように。

 

 

 

 

 

 

この辺のさじ加減が塾講師の腕の見せ所であり、職人芸でもある。