高1生は1か月後に初の全国模試です。
全国の進学校が一堂に会して行われる練習試合
と受け止めていいでしょう。
さて、そんな全国模試を前に、例年あるあるの「高校生になって急に偏差値が下がる現象」についてお話しします。
偏差値とは平均との離れ具合です。
平均点がほぼ横ばいの場合、点が上がれば偏差値も上がり、下がれば下がります。
普通は平均はそんなに大きく変わらないので、点数と偏差値は同じように動きます。
「普通は」
というのは、例外があるということです。
その例外が、
「高校生で初めての模試」
です。
高校受験の時、例えば「偏差値50」だったとします。
これは「ちょうど平均」を意味します。
高校で言うと、西〜錦に当たりますね。
つまり「まだまだ下に中学生の半分がいる」ということです。
しかし、高校生になって「模試」というのを受けるのは進学校のみです。
(希望者のみ受験可、という高校もあります)
日本の大学進学率は50〜60%ですので、
ここではザックリ「高校受験の時の下半分が模試を受けない」と仮定します。
すると、なんということでしょう!
ちょうど半分にいたはずの自分が「最下層」になるのです!
偏差値でいうと30台です。
実に偏差値を10〜20下げた、ということになりますね。
逆に言えば、例え偏差値30台でも「全国の練習試合に顔を出した」という意味で、大学受験に向けて一歩を踏み出したと言えます。
これが
明倫〜西が大学に行く最低ライン
と言われる所以です。
たとえば高校受験時に「偏差値55〜60」だったとしましょう。
高校で言うと桜丘〜二水に当たりますね。
県内だと「よく頑張った!」「すごいね!」「かしこいなぁ!」と言われ始めるラインになります。
同様に「高校受験時の下半分が模試を受けない」と仮定すると、
この子達が「偏差値50」あたりに位置します。
つまり、ド平均。
大学受験において「ド平均」は、国立には届きません。
落ち着いて聞いてくださいね。
桜丘・二水に受かったとしても全然国立大には届いてない
ということです。
「国立大合格者」は、高校受験の偏差値換算だと「最低でも60」
ということを覚えておいてください。
ただし。
それはあくまでも「高校入学当初」の話であって、
僕が再三再四に渡って書いている「高校で勉強やめる勢」はかなりの人数に上りますので、
高校入学後の飽くなき努力によって逆転は可能です。
その逆も然り、当初は高偏差値でも「努力をやめた子」の場合は大逆転を喰らいます。
事実、偏差値30台からの国立大合格は何人も見てきましたし、
偏差値60以上から「国立大なんて夢のまた夢」も何人もいます。
さて。
1か月後に初の全国模試を控えた高1生およびその保護者様におかれましては、偏差値など気にせず
飽くなき努力に邁進するかどうか
が問われるシーンだと心得ておいてください。