loader image

迷い ~うめざわ塾が「僕だけのもの」じゃなくなる。

うめざわ塾兼六校

この事態に、僕の心がざわついた。

―うめざわ塾が「僕だけのもの」じゃなくなるかも知れない

それは恐れだった。みどりでひとり、塾をやっているうちは「うめざわ塾=うめざわ先生がいる塾」だ。「うめざわ=うめざわ塾」と言ってもいい。それが、信頼できるとは言え僕以外の人間が「うめざわ塾」の名を名乗る。それは許されることなのだろうか。成り立つのだろうか。いや、そんな小さなことはどうでもいい。「『うめざわ塾』が僕の手を離れる」ということに、子どもが成長して巣立っていく時に似た、愛着ゆえの不安を感じ、一種の独占欲の存在を自認した。僕はどう気持ちの整理を付ければいいのだろう。

―そもそも、「うめざわ塾」である必要があるのか?

何度も問うた。彼は彼で「彼の塾」として運営すればいいのじゃないか。「うめざわ塾」はみどりだけでいいんじゃないだろうか。自分で言いだした手前、彼には相談できないまま考え続けた。

―一貫した教育哲学がある限り、それは「うめざわ塾」だ。

悩んだ末、出した答えがこれだった。「うめざわ塾」は、もともとは自分の名前を冠した小さな塾で始まった。始めたときはそれでよかった。でも、理想を同じくしているなら、ともに哲学を追求する仲間がいるのなら、彼らもまた「うめざわ塾」ではないか。その場合、「うめざわ塾」は特定の個人のものではない。チーム、組織、あるいは哲学の呼び名になる。そう思ったとき、僕が抱いていた恐れがみるみる消えていくのを感じた。

僕は、うめざわ塾兼六校を作る。これはうめざわ塾が僕個人から引き離して、ひとつの大きな枠組みを作るという決意だった。

Next!
(Coming Soon) うめざわ塾兼六校 ~「彼」が作る塾

====⇩他の記事も読んでみる⇩====