まずは下の文を読んでください。
銀行の一つに、中央銀行という特別な銀行があります。日本の中央銀行は日本銀行であり、普通の金融機関とは異なる役割を果たしています。日本銀行は私たちが使う紙幣(日本銀行券)を発行できる唯一の銀行(発券銀行)です。また政府のお金を出し入れする「政府の銀行」でもあります。
さらに「銀行の銀行」として、金融機関から余ったお金を預かったり、お金が不足する金融機関に貸し出したりもしています。
中学校の公民の教科書(帝国書院 中学生の公民)から引用した文章です。
さて、勉強が苦手な子の質問として多いのが
「中央銀行と日本銀行って何が違うんですか?」
「日本銀行と発券銀行って何が違うんですか?」
という種類のものです。
問題を解いててこんがらがって、、、
ではなく、教科書を開けて質問に来るのです。
ここに書いてあるのに・・・!
です。
信じられないかも知れませんが、教科書を読めない子は本当に多いです。
そして教科書を読めないなら、勉強がはかどる訳がないのです。
こうなる原因は、おそらくこの2つ。
①太字しか、もしくはその周りしか読んでない
②文章から、言葉と言葉の関係を整理できていない
②のみの子も居ますが、多くは①と②を併発しています。
①だけ、というのはほとんどいません。
①も根深いのですが、今回は②について考えてみました。
②は、つまり上の文章を読んで
こんな図を脳内に描けなかったり、
(スマホで描いたらめっちゃ汚くなりましたすいません汗)
○日本銀行の役割
・発券銀行:お金を発行する
・政府の銀行:国のお金を出し入れする
・銀行の銀行:銀行のお金を出し入れする
という風にまとめることが出来なかったり、
ということです。
逆に、こういう図やノートを文章を読んで作れちゃう子は勉強が得意ってことですね。
さて、この能力の差はどこにあるんでしょうか。
もちろん、語彙力は大きいです。
が、語彙力があれば②が出来るのかというと、ちょっと違う気がするんです。
僕は「音読への関わり方」にあると思います。
小学校で必ずと言っていいほど、音読課題が出されますよね。
あれ、めちゃくちゃ大事なんです。
音読をしっかりしていれば自然と賢くなる、と言ってもいいかなとすら思います。
かと言って、その取り組み方は各家庭により様々です。
「音読?おーん、やっときー」
だったり
家事をしながらの流し聞き
だったり
「その〇〇ってどういう意味?」
「△△の気持ちってどんなだろう?」
「その読み方、ちがくない?」
「息継ぎの場所ヘンだからもっかい」
と音読中に突っ込んだり。
音読の効果は絶大です。
が、その効果は誰かに聞いてもらって初めて、誰かに突っ込んでもらって初めて、発揮されるものです。
誰も聞いてくれないのに、
誰もリアクションしてくれないのに、
子ども一人で「読み」が上達することはまずありません。
今、小学生のお子さんをお持ちのお母さん方。
今からでも遅くありません。
お子さんの音読課題にガッツリ関わってあげてください。
毎日忙しい中、大変ですよね。
でも、お子さんの学力の基礎はあなたが作るのです。
あなたしか作れないのです。
あなたしか、毎日ここまでガッツリお子さんの勉強を見てあげられる人はいないのです。